精密機械機械設計エンジニアの年収や、備えておくべきスキルを調査し、まとめました。
半導体製造装置、電子顕微鏡、MRIなどの医療用特殊機器、分析機械などを製造している精密機械メーカーなどでチームを組み、精密機械が動く仕組みを設計する仕事です。
精密機械エンジニアの年収は30代で約480万円。企業の規模や、取り扱う製品の種類によっても大きく変わるようです。
精密機械エンジニアは、ひとつひとつの仕事のすべてが技術の向上や経験の蓄積になり、それを糧にしながら技術知識を掘り下げ技術者として成長していくことができます。
こうしたエンジニアとしての成功は、より条件の良い転職や起業などの選択肢としてキャリアアップのチャンスを増やすことにつながります。
精密機械は、さまざまな分野と密接な関係にあるため、精密機械エンジニアを足掛かりに、その他の機械設計系エンジニアとしてキャリアを高めていくというキャリアアップも考えられます。
専門性の高い分野なので電子、機械などの知識を核に、特定の業界や分野、または製品に関する突出した知識が必要。
ソフトウェアに関する知識も必要になる場合があるので、コンピュータ関係の知識とあわせて知っておく必要もあります。また今までになかったモノを新しく要求されることも多いため、常に世界中から最新技術を吸収していく情報収集能力も必要です。
精密機械エンジニアの技術や経験を活かした転職先の一つとして、工作機械のメーカーをお勧めします。 特に産業用ロボットの中でも加工ロボットの技術発展は目覚ましく、今後も需要の拡大が見込まれます。
実際に精密機械設計の現場で働く先輩エンジニアの声を集めました。給料やボーナス、仕事のモチベーションに関わるやりがいなど、業界を目指す前に雰囲気をチェックしましょう。良いところだけでなくネガティブな口コミも集めていますので、参考にしてください。
製造業という大枠の中で考えると給料は高かったのではないかと思います。30~40代は給料の伸びしろが大きく、50代以降になると少なかったです。
基本給のほかに残業代や休日出勤、出張手当などの影響が大きいです。仕事ができる人は海外への出張や出向が増えるにつれて、収入も増やすことができます。
上場企業としては平均的ですが、全業界でみると結構高い給与水準だと思います。不景気の際もボーナスはしっかりと出ていました。ただし、退職金は思ったより少なかったです。
部署によっては若いうちから商品開発のプロジェクトリーダーなどを任せてもらえます。企画から量産体制の立ち上げなど、一通り経験することができます。責任感のある仕事に関わりたい方は、やりがいがある職場だと思います。
技術職は縦割り感のないフラットな環境で、上司に言いたいことを言える空気です。個人に裁量を与えて仕事を任せてもらえるため、辛い部分もありますがやりがいを感じることができます。繁忙期は部署内の同僚がヘルプしてくれます。
若くても装置の開発リーダーに任命されることがあり、やりがいを感じたい方にはおすすめです。その気になれば、開発プロジェクトに一気通貫で関われます。
新卒の同期は関係性が深いため、仕事やプライベートの情報交換が盛んです。お互いのスキルについて認めながら伸ばしていく雰囲気を感じるシーンが多いです。
一部の仕事ができる方に集中して、負担を強いていることがありました。それでいて給料やボーナスは変わりません。サボる人が楽になっている傾向がありました。
新規事業に関する研究開発をすることもありますが、短いスパンで結果を求められるため中断するプロジェクトが多いです。最近は企業買収で対応している印象が強くなりました。
今やっている仕事の貢献度が、次の年の給与に反映する環境ではありません。成果を評価してもらうには長い目で見る必要がありますが、必ず報われるというわけでもありません。
スケジュール管理に無理があるため仕事が予定通り終わりません。それが当たり前になってしまっているので、本当に追い詰められたときが不安です。
製品開発において重要な役割を担う精密機械エンジニアは、厳しさもありますが、すべての仕事が経験として蓄積されミッションを達成した瞬間には大きな達成感もある、やりがいの大きな仕事です。
しかし、会社に所属している場合は自社製品だけの開発にとどまり、社内で管理職へとキャリアアップしていくことはあっても機械設計エンジニアとしてのスキルを磨きながら現場で働き続けることのできる人は少ないでしょう。
機械設計エンジニアの働き方の一つに「派遣」があります。派遣であれば、わずらわしい社内の人間関係や残業などにかかわらずに、エンジニアとしての仕事に集中できる環境で働くことも可能。
エンジニアのモチベーションでもある、モノづくりが好きという気持ちをそのままに実績を積み、現場で働き続けられるというだけでなく、自分がやりたいと思った分野で働くことができるので、エンジニアとしての技術を探求し続けるのには最適な働き方なのかもしれません。